2018年11月12日に
第18回 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 新エネルギー小委員会 系統ワーキンググループ

にて、各電力会社(東京・中部・関西電力を除く7つの電力会社)から
出力制御の見通しについて資料報告がされています。

 

本記事ではその内容を吟味して、
各出力制御リスクを各電力会社がどう見積もっているのか

みてみましょう。

原発

●各電力会社見通しまとめ

まずは経産省がまとめた
各社出力制御見通しの算定結果

を見てみましょう。

太陽光の出力制御に関する結果はP.17~20に記載されています。

北海道 東北電力の太陽光出力制御見通し 北陸電力 中国電力 太陽光出力制御見通し 四国 九州電力 太陽光出力制御見通し 沖縄電力 太陽光出力制御見通し

 

電力の需要としては2015年~2017年の各地域の実績を使用
(表の中に記載の最小需要は、参考として次の数値を記載。
『4月または5月のGWを除く晴れた休日昼間の太陽光発電の出力が大きい時間帯の需要に、
余剰買取による太陽光発電の自家消費分を加算しており、2015~2017年の平均値』)

各電力の供給力の前提は、
・火力発電はできるだけmin出力稼働とする
・水力発電は、ダム式など調整可能なものは、昼間の太陽光ピーク時に最低発電量とする
・原子力発電と地熱発電は震災前30年間の稼働率実績を使用
・その他のバイオマスは実績をもとに算出、
・揚水発電も最大限利用

 

これらの条件にて

太陽光発電が増設(30日等出力制御枠をベースにして増設)した場合、
域外送電を能力の0%、50%、100%とした3通りついて
出力制御の発生割合を算定しています。

ちなみに、各電力会社が想定している太陽光設備の増設量は、
各表の一番右が、2030年または10年後を想定しています。

 

北海道電力を例に取ると、

2030年には
太陽光発電設備は117万+100万kW=217万kWとなり
域外送電ゼロの場合53.3%
域外送電maxの場合14.2%

の出力制御が想定される、と読み取れるわけです。

他の電力会社も総じて
2030年には
域外送電ゼロの場合 30~65%
域外送電maxの場合 数%~34%

の出力制御です。
(沖縄電力は域外送電がなく約15%の出力制御としている)

 

ただし、ここでの前提条件として見逃してはならないのが、
原子力発電の供給電力量を
震災前30年間の稼働率実績を使用

としていることです。

下記がその想定供給力です。

原子力供給想定量

九州なんかは原発で需要の半分近くを供給させて、
太陽光の約65%を停止させる、と言っているのです。

 

なんのために原発を止めて
再生可能エネルギーを普及させてきたのか、と思います。

 

また、沖縄電力は、原発はありませんが、
火力発電の停止量が少ないため、出力制御が発生しているように見えます。

火力発電の想定供給量

 

九州電力は火力発電の設備容量の約1/10にまで供給量を絞っていますが、
沖縄電力は、1/4にまでしか絞っていません。

その結果、電力需要の64%を火力発電が占めてしまい、
太陽光発電を16%止める、ということになっています。

このあたりは、まだまだ調整余地がありそうです。

●域外送電がとりあえずの対策?

結局、原発を震災前の状態にまで再稼働させることで、
大幅な出力制御が想定されてしまうわけですが、

域外送電にその対策を求めてよいのでしょうか?
(それでも、出力制御はゼロになるわけではありませんが)

果たして、受け入れるだけの余地が送電先にあるのでしょうか?

今回の11月12日のワーキングには、域外送電の受け入れ先となるであろう、
東京・中部・関西電力は出席していません。

議事録に、このあたりの見解がどうなっているか捜しましたが、
特にそのような質疑の記載はありませんでした。

 

ただし、若干気になる記載を見つけました。

議事録 抜粋

今秋の九州電力での出力制御について議論されていますが、
余った電力のスポット価格が下がっていないのでは?

という指摘です。

これって、今後、余った電力をただ同然で売るべき、という指摘なのでしょうか?

たしかに、電力小売り自由化の原則として、
価格の自由取引はあるべき姿ですが、

計画的な(あるいは原発稼働による強制的な)出力制御に対して
求めるべき議論にするのは、
すごく違和感を感じてしまいました。

それに、そもそも需要が足りないから出力制御しているのに、
余った電力を捨てずに、どこかに安く供給したら、
さらに需要を食うということになるのではないか、と矛盾も感じますね。

●まとめ

出力制御の問題は、
太陽光の発電原理からは、
避けては通れない問題ですが、

2030年前後には、
大幅な出力制御が実施されることが
算定されました。

 

対策としての域外送電は、
全く的外れであり、

そもそも原発を震災前の状態にまで再稼働させる前提で
議論が進んでいることに憤りを感じます。

ただ、2030年 太陽光発電の占有率がわずか7%という通過点で
すでに出力制御が問題になっているのであれば、

やはり、蓄電による電力供給平準化
を導入すべきでしょう。

現行のFIT制度もそう遠くない時間で打ち切られるでしょうから、
それに代わる技術の促進として、
蓄電技術普及へのFIT第2弾を望みたいところです。

 

 

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